材料
屋根
1 屋根材の基礎知識(種類と特徴)
粘土系(粘土瓦、いぶし瓦、陶器瓦)
- ・粘土瓦は粘土を焼成した和瓦のことです。
- ・いぶし瓦は粘土瓦を焼成した後、表面に灰色の炭素膜をつけたものです。灰色の光沢が美しいのが特長です。
- ・陶器瓦には釉薬瓦と無釉薬瓦があります。高温で焼成し釉薬をかけたものが釉薬瓦、そのままのものが無釉薬瓦です。釉薬瓦は表面がガラス状の被膜になるので吸水性が小さく、耐久性が高くなります。
スレート系(天然スレート、化粧スレート)
- ・天然スレートは玄晶石をうすく剥いだものです。
- ・化粧スレートはセメントが原料なので安価な不燃材です。また、軽く、施工性に優れています。
シングル系
- ・アスファルトシングルはアスファルトが原料で表面に珪砂を付着させたものです。スレートと同様に材を重ね葺きします。柔軟性、防水性、加工性に優れ、安価です。
金属系(カラー鉄板、ガルバリウム鋼板、フッ素樹脂塗装鋼板)
- ・カラー鉄板、ガルバリウム鋼板、フッ素樹脂塗装鋼板などがあり、安価で軽くて防水性、加工性に優れています。下地に断熱材や遮音材が必要です。
- ・ガルバリウム鋼板は耐候性に富み、また、フッ素樹脂塗装鋼板は塗装の塗り替えが不要です。
外壁
1 外壁材の基礎知識(種類別の特徴)
パネル(サイディング)窯業系、金属系、セラミック系
- ・パネル(サイディング)とは、外壁に張る乾式の板状の外装材の総称であり、一般的に工場で生産されるため耐火性、耐久性に優れています。
- ・窯業系は主原料のセメントを高圧成形し、デザインも多様な商品があります。防火性、耐久性、施工性に優れています。
- ・金属系はアルミ、ステンレス、銅、ガルバリウム鋼板を焼成、塗装し、断熱材を裏張りしています。軽くて安価、加工性に優れています。
- ・セラミック系は1,200℃〜1,300℃の高温で焼成した陶磁器タイルを仕上げにしたパネルです。
ムク板張り
- ・建築基準法に基づく防火の制限のある地域がありますが、ヒノキ、ヒバ,スギなどのムク板を下見板張りなどで仕上げることも可能です。
タイル貼り
- ・タイルは磁器質、せっ器質、陶器質に分類され、磁器質、せっ器質はほとんど吸水せず、耐候性、耐久性、耐火性に優れています。タイル貼りは汚れにくいなどの長所がありますが、コストはモルタル吹き付けよりも高くなります。
モルタル吹き付け
- ・砂、セメント、水が原料のモルタルを、防水紙・ラス網(金網)などの下地の上に薄く塗り、塗料を吹き付けて仕上げた壁です。耐久性に優れていますが、ひび割れが発生することもあります。またモルタル吹き付けは、金額も安くメンテナンスもしやすいのが長所です。
土壁・漆喰壁
- ・漆喰は、消石灰に砂、わらすさ、のりなどを混ぜて水で練ったものです。一般的には水に弱いのですが、最近では水に強い製品も出てきています。高温多湿の日本の気候風土にあった材料ですが、コスト(材工、下塗り含む)がかかります。
ALC版張り
- ・ALC版は内部にワイヤーメッシュが入った工場生産のコンクリート製の外装材です。気泡が含まれているため、コンクリートよりも軽く、断熱性、耐火性、加工性に優れています。価格はコンクリートより安価です。
床
1 床材の基礎知識(種類別の特徴)
フローリング
- ・ナラ、マツ、スギ材等の天然ムク材フローリングは、肌触りが心地よいですが、複合フローリング材に比べコストがかかります。
- ・一般的な複合フローリング材は、薄く削った天然木の単板を合板に張りつけた物で種類が豊富です。
- ・複合フローリングは用途によって、様々な性能(強度、耐水性、耐摩耗性など)がありますので、用途に合わせて選択しましょう。
カーペット
- ・カーペットは、断熱性、吸音性に富んでいますが、ダニの発生に注意しなければなりません。
タイル
- ・タイルは滑りにくくて、耐水性、耐摩耗性のあるものを選びましょう。
エコロジー床材、コルクタイル
- ・自然素材のコルクタイルは耐久性、耐水性、弾力性、断熱性に優れています。竹素材のフローリング、タイルなどもあります。
畳
- ・畳は弾力性、断熱、吸湿、吸音効果に優れています。
- ・畳の種類
- (畳縁つき畳)
- ・最も一般的な畳であり、畳床に畳表、畳縁を使用して製造されます。使う部材の組み合わせによって数十種類の畳があります。また、最近では住宅のバリアフリー化に対応するために、薄畳という仕上り厚み13〜18mm程度の畳もあります。
- (縁なし畳(琉球畳))
- ・その名前の通り畳縁を使わないで畳表をつけた畳のことです。その加工の難しさから琉球畳表などの通常と違った畳表が使われます。また、技術的にも難しいため、職人の手作業で製造している場合も多く、最近では和室の洋風化の流れを受けて縁なし半畳ものを敷き詰める形の和室や、フローリングの部屋に敷く置き畳が増えています。畳縁付き畳が高貴な人の畳にしか使われなかったころ、縁なし畳は庶民の畳でしたが、現在では逆に材料、技術の面でコストダウンが難しく、高級畳として使われることが多くなっています。
- (床畳)
- ・床の間に使われる畳のことです。床の間に使われる畳で龍髭畳表という特殊な畳表が使われます。ただし、略式の形式として畳そのものを敷きこむのではなく、畳表に畳縁だけをつけた薄縁とよばれるものも現在良く使われています。
滑りにくい材料、仕上げ
- ・材料を選ぶ場合には、バリアフリーといった観点から、外回りの通路や玄関口の床、階段、浴室や洗面所などの水を使用する場所は、滑りにくい材料や仕上げとすることが望ましいです。
- (外回りの通路、玄関の床)
- ・ノンスリップタイルの敷設、あるいはモルタル仕上げではほうき目をいれるなど滑りにくくなるような工夫をします。また、玄関口に階段を設ける場合には手すりを設置すると良いでしょう。
- (廊下)
- ・カーペット、コルクタイル、プラスチック系シートなど、滑りにくい床材とします。
- (階段)
- ・木製板材を設ける場合には、階段の先端部分(段鼻部)にノンスリップ材を取り付けます。
- ・階段を明るくするために足下灯を設置します。
- (脱衣室・洗面所)
- ・コルクタイル、プラスチック系シートなど滑りにくい床材とします。
- (浴室)
- ・ノンスリップタイルや表面に小さな凹凸でざらつかせたような滑り止め加工をしたFRP(繊維強化プラスチック)などの床材とします。
構造材
- 本県の住宅では、構造材の多くにスギを使用していますが、一般的には以下のとおりです。
1 木造住宅における構造材の基礎知識
柱材
- ・まっすぐな木目のスギ、ヒノキが使用されます。
梁材
- ・スギや曲げ強度の強いマツが使用されます。
土台材
- ・腐れにくいヒノキの心持ち材が使用されます。
内装
1 内壁材の基礎知識(種類別の特徴)
壁紙、布類
- ・壁紙には和紙、洋紙、ビニール壁紙などがあります。
- ・布類には絹、麻、化繊、ガラス繊維など手触りのよい素材があります。
ビニールクロス
・安価でしみやほこりに強いですが、手あかや油汚れには比較的弱いという特徴があります。耐水性、耐汚性に優れているため、トイレ、台所などの水回りにむいていますが、色々な部屋にも使用されています。
合板、化粧合板
- ・合板は天然木を薄く剥いだ板をベニヤの表面に張った複合材です。
- ・化粧合板は合板の表面に印刷をほどこしたものです。
化粧石膏ボード
- ・化粧石膏ボードは耐火性、遮音性、断熱性に優れていますが衝撃に弱い欠点があります。
外壁用タイル
- ・トイレや台所などの水回りによく使用されます。
土壁、砂壁
- ・土壁は京壁とも言われ、土の種類により、聚楽壁、大津壁などがあります。主に和室に使用されます。
- ・砂壁は色砂とのりを混ぜたものです。
繊維壁、吹き付け壁
- ・繊維壁は吸音性、断熱性に優れていますが、水に弱い欠点があります。
- ・吹き付け壁は京壁風に塗料を吹き付けますが、耐久性に難点があります。
珪藻土
- ・珪藻土とは土壁の一種で、内装材に使われる壁材です。自然の素材であり、湿度の吸収や放出性能もあり、結露しなく、カビの予防や消臭効果もあります。
- ・珪藻土は、無数の空気層があり、調湿性、断熱性、遮音性などに優れているため、ホルムアルデヒドなどの揮発性有害物質も吸着し、シックスハウス症候群を抑え、アレルギーやアトピーを防ぐ効果があります。
- ・長年使用し、解体するときには自然の土に還るため環境にやさしい材料でもあります。
無垢材
- ・天然の木材のことです。特にスギの無垢材には、多くの精油が含まれており、天然の防虫効果があります。スギは成長も早く、ヒノキなどに比べて柔らかく加工しやすいという特徴があります。
天井
1 天井材の基礎知識(種類別の特徴)
竿縁天井
- ・天井坂を竿縁で押さえたもの。
- ・天井板はスギ、ヒノキ、マツ材を使用します。木目プリントの紙貼り製品もあります。
- ・竿縁は柱と同じ材質を使用しますが、スギ磨き丸太、竹などを使う場合もあります。
格天井
- ・角材を格子に組んで、裏に板(鏡板)を張ったもの。
- ・鏡板には、化粧合板、布、紙など様々な材料が使用されます。
目透かし天井
- ・スギ、ヒノキなどの化粧単板を下地合板に張りつけた天井板が使用されます。
張り天井
- ・張り天井は、合板、ボード、ビニルクロスなどの新建材を使用した天井のことで、洋室にも適し、工事が簡単で,最も普及しています。
浴室用材料の基礎知識(種類別の特徴)
1 床材
- ・タイルが一般的ですが、吸水性のない磁器質で、かつ滑りにくいタイルを選びましょう。
2 壁材
- ・半磁器質タイルが一般的に使われています。
3 天井材
- ・耐水性、断熱性があり,蒸気が水滴となって落ちてこない浴室専門材であるバスリブがよく使用されています。
- ・天然素材では水に強いヒノキが適しています。
4 浴槽
- ・ヒノキ、ヒバ、サワラの木製は維持管理の手間がかかります。人造大理石製やステンレス製、ホーロー製の浴槽は手入れが簡単なため、一般的に使用されています。
5 ユニットバス
ユニットバスの特長
- ・工場で造られるパネルを現場で組み立てるユニットバスは、浴室の材料の中で現在最も広く使用されています。
- ・現在は、各種メーカーからデザインや大きさなど様々な種類がでており、選択の幅が広がっています。
- ・ユニット式なら水が外部に漏れる心配も少ないことから2階にも設置することができます。
ユニットバスの基本的な規格
- ・0.75坪(1.365×1.82m)、1.0坪(1.616×1.82m)1.2坪(1.616×2.26m)などがあります。
その他
- ・最近では、段差のないタイプや、出入口が引き戸のタイプなどユニバーサルデザインのユニットバスも多くなっています。



